ケータハム

ケータハムは1973年、イギリスのサリー州ケータハムで Graham Nearn によって設立されました。ロータス・セブンの製造権を取得したことから始まり、現在もそのクラシックなデザインを基にした軽量スポーツカーを生産しています。創業以来、「軽量化による高性能」という哲学を貫き、モータースポーツ愛好家から高い支持を得ています。

ケータハムの最大の特徴は、その驚異的な軽量性能です。最も軽いモデルは重量わずか440kgで、これは多くの現代の乗用車の3分の1以下です。この軽量さと強力なエンジンの組み合わせにより、卓越した出力重量比を実現しています。その結果、加速性能や操作性に優れ、サーキットでのタイムアタックやヒルクライムレースなど、様々なモータースポーツで高い評価を得ています。

主力製品である「Seven」シリーズは、エントリーレベルの「Seven 270」から、ハイパフォーマンスの「Seven 620」まで幅広いラインナップを揃えています。「270」は1.6リッターエンジンで135馬力、「620」は2.0リタースーパーチャージャーエンジンで310馬力を発揮します。全てのモデルがオープンコックピットで、ドライバーと車両の一体感を重視したデザインとなっています。

ケータハムのもう一つの大きな魅力は、そのカスタマイズ性にあります。購入者は工場で組み立てられた完成車を選ぶか、自分で組み立てるキットカーを選ぶことができます。キットカーオプションでは、エンジン、サスペンション、ブレーキなど、ほぼ全てのパーツを自分の好みやニーズに合わせて選択できます。これにより、個々のドライバーに合わせた唯一無二のマシンを作り上げることが可能です。

近年、ケータハムは伝統的なガソリンエンジンモデルに加え、電動化にも着手しています。2023年には初の電気自動車「Project V」を発表し、軽量スポーツカーの未来像を提示しました。この電動モデルは、従来のケータハムの特徴である軽量性と高性能を維持しつつ、環境に配慮した設計となっています。

ケータハムは、最新技術を取り入れつつも、クラシックなデザインと「運転の楽しさ」を追求し続けています。大量生産の自動車とは一線を画す、ドライバーとの強い結びつきを重視したアプローチは、今後も多くの自動車愛好家を魅了し続けるでしょう。

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